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性に溺れる私

第6章 【アブナイ不徳義】






「何考えてんのかわかんないけど、すっごいやりにくい」




「あれ?もしかして心配してくれてる?んな訳ないか…ハハ」




「今からでも教室戻らない?一緒にやろう?穂高くんに赤点取らす訳にはいかないの」




「じゃ、俺ん家来て」




「え?大樹と?」




「ううん、玲奈だけ」




「ちょっと!誰が聞いてるかわかんないんだよ」




周りを警戒しながら小声で言う。
完全に二人きりじゃないんだから名前呼びしないでよ。




「家の方がやる気出るんだよなぁ〜」




「無理。大樹と二人でならお邪魔するけどサシは無理」




「じゃ、それでもいいや。考えといて?じゃーね!」



じゃ…って何よ。
サシで行ったら100パーやるでしょ。
絶対襲ってくる。
大樹が居たら……いや、待てよ。
大樹が居ても襲ってくる…?




有り得る。
だってこの前大樹の居る前であんな事してきたもん。
侮れないヤツ。
大樹にこの事言う…?




「俺、思うんだけど…今度耀平ん家で勉強会するってのはどうかな?」




「え…?」




まさかの大樹から提案してくるとは。
もしかしてこうなるよう仕向けた!?




「アイツん家いつ行っても親は居ないし結構溜まり場だったりするんだけど、最近は女の子連れ込んだりしてなさそうだし勉強も玲奈が言うように三人でした方がやっぱ良いだろうし」




「確か大樹ん家から近いんだっけ?」




「うん、歩いて15分くらい」




「穂高くんが良いなら…行く?」




「あ、そうしてくれると助かる…だって」




早っ!もうLINEしてんのかよ。
本当……そこにある友情はホンモノかい?
まんまと騙されてると思うよ、大樹。
人が良過ぎて利用されちゃうタイプだな、こりゃ。



「わかった。明日、行ってみよ」




翌日の放課後、大樹と穂高くんと三人で穂高くんの家に向かってる。
親が居ないのは夜勤が多い仕事だからって言ってた。




「私と一緒だね」と思わず言ってしまった。
プライベートはあまり明かさない主義だったのに。




「そういや玲奈の両親何してる人?」














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