
理恵の初体験──ヌードモデルの覚悟──
第1章 理恵、奮戦(女子高生)
▽
ところが、プロのモデル(詩織さんというらしい)のヌードをうまく描けなかったと、彼がメールで打ち明けてきた。
最初からうまくいくはずないよ、と返信したが、
私には思い当たることがあった。
高校最後の夏、二人で行った海。
彼は、ビキニ姿の私を直視できなかった。
見せる側としては、自然に見られるから恥ずかしくないのであって、
あからさまに視線をそらされると、見せてはいけないものを見せているかのような気になってしまう。
私は仕方なくパーカーを羽織った。
女性の肌の露出に免疫がない、つまりそういうことらしい。
▽
▽
それでも、肌を観察しないで合格できるはずはない。
私なりに完全ヌードへの緩衝材になるものないかと考えてみたが、情けないことに、ビキニしか思いつかなかった。
自分の部屋の暖房を利かせて、季節外れの水着姿で自撮りし、写メを送ってみた。
5分後の返信は、「ギリギリOK」。
全体をラフスケッチできたという。
ならば、と、次はブラを取り去り、片腕で乳房を隠して、上半身だけを写メ。
返信を待つこと、5分。
メッセージは、「だめだった……」。
私は、へたりこんだ。
……これは、どうにかしないと。
ところが、プロのモデル(詩織さんというらしい)のヌードをうまく描けなかったと、彼がメールで打ち明けてきた。
最初からうまくいくはずないよ、と返信したが、
私には思い当たることがあった。
高校最後の夏、二人で行った海。
彼は、ビキニ姿の私を直視できなかった。
見せる側としては、自然に見られるから恥ずかしくないのであって、
あからさまに視線をそらされると、見せてはいけないものを見せているかのような気になってしまう。
私は仕方なくパーカーを羽織った。
女性の肌の露出に免疫がない、つまりそういうことらしい。
▽
▽
それでも、肌を観察しないで合格できるはずはない。
私なりに完全ヌードへの緩衝材になるものないかと考えてみたが、情けないことに、ビキニしか思いつかなかった。
自分の部屋の暖房を利かせて、季節外れの水着姿で自撮りし、写メを送ってみた。
5分後の返信は、「ギリギリOK」。
全体をラフスケッチできたという。
ならば、と、次はブラを取り去り、片腕で乳房を隠して、上半身だけを写メ。
返信を待つこと、5分。
メッセージは、「だめだった……」。
私は、へたりこんだ。
……これは、どうにかしないと。
