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スーパーおにぎりマーケット

第9章 10年前のこと(東日本大震災についてです)

こんばんは、おにぎりです。

今日は、東日本大震災から10年の節目の日。

テレビでは特集とかドキュメンタリーとか音楽番組とか、様々なことをやっていて。
10年前から少しずつ前を向くような表現の番組がおおくなってきています。

震災は被災しなかった私たちが、あれこれ考えを口に出してはいけない気がしてしまって。
でも、その理由で自分が思っていることを留めておくのが良いとも思えなくて。


今日は、そんな節目の日に私が感じていることを記しておこうと思います。

不謹慎だと思ったら、読まずに閉じてください。




震災があった時、私は中学生で、掃除の時間でした。
雑巾がけして、立ち上がったら目眩がして。立ちくらみだと思ったら、壁にかかっていた絵がカタカタと揺れて。
私じゃなくて、地面が揺れていることに気づきました。

私の住んでいた地域は、幸いにも被害はなかったものの、揺れは大きく感じました。

教室でもテレビがついていて、
家でもテレビがついていて、
黒い波が、ビニールハウスや整えられた畑の畝をどんどん壊していく映像を、呆然と見ていました。

子どもながらに、人が亡くならないことを願ったのを覚えています。


だけれど、たくさんの人が、亡くなった。

同じ日本で起きているのに、現実味がなかったのです。



10年を迎えた今日、今の私は、
中学も高校も大学も卒業して、その中で出会った人もいて別れた人もいて。
就いた仕事は、人の死も目の当たりにする仕事で。

考え方が少し変わってきたなと、
10年経って思いました。

特に、この1年は命や生死について、考えざるを得ないことが多かった。

その事を目の前で見てきたからこそ、10年経ってから今の方が、自分のこととして捉えられるようになりました。

自分にとって大切な人が、突然亡くなる。
その可能性は大いにあるんだと、いつでも心の中に芽生えるようになりました。
私自身だって、明日死んでしまうかもしれない。

そう思うようになって、ようやく、10年前の今日に起きたことが、どれだけ辛く悲しく、絶望的だったのかを、少しだけ考えることができるようになりました。

大人になって、ようやく自分事になってきました。

風化させない、だけではなくて。
どんなことも、自分事にして考えること。

自分の心に刻んでおきたいと思いました。

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