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異世界転生しなくても美女とハーレム

第8章 寝取られた妻

「心配しなくても良いよ、バレてはいない。

だけど、監視されているから、しばらくは会えないかもしれない」



『最近、一夏さんと、なかなか会えなくて寂しかったのに……、まだ我慢しなきゃいけないんですか?』



最近、妻との夜の生活が忙しくて仁美と寝る回数が減っていた。

そこへ麻理が現れたものだから、ますます仁美との時間を作れないでいた。




「すまない、そのうち何とかするから我慢してくれ」



今の私には、こう言うしかなかった。




仁美との電話を終えて非常階段から執務室へ戻ると、麻理がいた。

いつも午後三時くらいに出社するのだが、まだ午前中である。

私は訝しげに麻理を一瞥し、何食わぬ顔で仕事に戻った私に木下が声をかけてきた。



「課長、栗原さん、今日は休講になったそうで、少し早めに来たらしいです」



「そうか」



麻理の動向は気になる所だが、ここは感心ないふりを装う。



「課長、あいかわらず栗原さんに感心ないですね。

いや……、むしろ避けてるような……」



(くそ! 素人童貞のくせに、嫌なところを突いてくる)苦々しく思いながら、平静を装う。



「お前こそ、随分とあの子をお気に入りじゃないか。

どうだ?

ランチにでも誘ったら(どうせ断られるだろうけど)」



「そ、そうですね、いつも昼過ぎに来て退勤後もすぐに帰っちゃうから、これはチャンスですね」



単純な思考回路の男を、私は羨ましく思いながらも呆れた。



「あ、栗原さ~ん」

木下は麻理に声をかけると、手招きをする。



「なんでしょう?」といった表情で麻理が近づいてくるが、何も知らない男が見たら、その表情にドキリとするくらい可愛い。



「あのさ、良かったら一緒にランチ行かない?」



(フン、どうせ断られるさ 笑)




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