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変態ですけど、何か?

第7章 玲子先生

「里帆ちゃん、ごめんなさい。私、うっかりしてたけど、もうすぐ、生徒がレッスンに来るよ。」

ベッドに寝転んで、いろんな話をしているとき、突然玲子先生が言った。

「そうなんですか?じゃああたし、お暇しますね」

ふたりとも慌てて服を着る。

「それじゃ玲子先生。ありがとうございました。
先生、また逢ってくれますか?」

あたしが言うと、ぎゅっと抱き締めて、耳元で言った。

「私こそ、また逢って欲しいわ」

あたしは靴を履く。

「ありがとうございました」

もう一度お礼を言って、帰ろうとする背中に、玲子先生の声が聞こえた。

「里帆、やっぱり帰らないで!」

「でも、レッスンが・・・」
あたしが言うと、玲子先生が答える。

「うん。でも、レッスンは1時間で終わるの。だから、ソファーで座って、待っててくれない?
来るのは女の子だし、里帆がいても大丈夫だから。ねっ?」

「はい、待ってます」

あたしは靴を脱いでソファーに戻った。

「ごめんね、里帆」

玲子先生が新しくコーヒーを淹れ直しながら言う。

「玲子先生、謝らないで下さい。ホントはあたし、帰りたくなかったんです。
それより、先生、あたしの事、里帆って呼んでくれたんですね。
あたし、嬉しい!」

コーヒーを淹れる玲子先生に抱きついた。

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