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誓いのガーランド

第15章 花畑の来訪者 3

楓の手が花実の首を離れた。ものの数分しないうちに、楓のくしゃみが止まらなくなる。
長身な楓とはいえ、くしゃみは小さくてかわいい。

「猫と戯れるのは自由だけど、猫の毛は持ち込むなって散々……っくしゅ」

くしゃみをしながら花実に説教を垂れる楓は、全く説得力がなくて、花実は笑ってしまった。
火に油を注ぐとは、こういうことである。

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