テキストサイズ

誓いのガーランド

第21章 嵐のあとに 4

その日に向けて、天気のいい日は、楓とベランダで日光浴をすることになった。


その初日。比較的涼しい時間帯ではあったのに、花実は5分もしないうちにふらふらと、体を涼しい家の中へ収めた。
完全に、真夏の日差しをなめていた。

「だから言ったでしょ〜、 真夏なめちゃだめなんだって!」

目眩を起こしてリビングのソファに座り込む花実に、楓はスポーツドリンクを差し出す。
あの日から一歩も外へ出ず、空調の効いた部屋で激しく体を動かすことも無く、過ごしてきたのだ。
突然の夏の日差しや温度を、受け入れる体勢が花実に整っているはずも無い。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ