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イキ狂う敏腕社長秘書

第4章 【甘い蜜と策略】






息が上がるほどになってきたら名残り惜しく離れる。




「……今日はここまで」




ちゃんと次もあるよって安心させておく。
ここで待てる男かどうかを見極めると同時に余韻を一緒に感じてるふり。
ごめんね、本当は篩いにかけてる。
安心して?あなたは合格だよ。




マーケティング部門の一ノ瀬拓人さん。
サラサラの茶色い髪はよく似合うマッシュショート。
クリッとした大きな瞳がチャームポイントのイケメンタイプ。
これでそこそこの役職だからかなりモテるとは思うが。




「俺、真田さんみたいな人がタイプ」




がっつりストレートに告白してくる。
キスした手前、はっきり断れないな。
イケるって確信させちゃったね。




「でも私、社内恋愛向いてないと思うんです」




「どうして?」




「……立場上、社長秘書だし、出張や休日も仕事で向かわなきゃ行けないことも多々あって、寂しい思いさせちゃうのが大半で…でもこの仕事がやり甲斐あって好きでやってることだから…すみません」




「何で?良いじゃん、それ含めての真田さんが好きなんだけど」




「ありがとうございます」




「俺もまだ良くわかってない部分もあると思うけど、真田さんの仕事ぶり見てるからその辺の人よりかは理解出来ると思う」




「でも本当、恋愛とか久しぶり過ぎて会社の中では冷たくあしらっちゃうかも…です」




「ん?何それ……めちゃくちゃ可愛いんだけど?2人きりになったら豹変しちゃうの?」




会議が開始される時間まであと30分ほど。




「そうですよ、戸惑ってくれたら嬉しいです」




今度は一ノ瀬さんの首に手を回したらどんな顔してくれますか…?



「今凄く戸惑ってる……こんなことされた経験ないから」




「嘘つき……モテるくせに」




「本当だよ、ていうか急にタメ語なの結構どストライク」




「わざとです、もう時間ないので黙ってもらって良いですか」




「え…っ」




グイと引き寄せ私からのキス。
舌でこじ開けて深く絡ませる。
もう戻らなきゃ。
会議資料もセットして報告もしなきゃなのに。




それでも私はまだ端なく会議室のテーブル下で一ノ瀬さんとキスを繰り返してる。
リップ…塗り直さないと。













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