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イキ狂う敏腕社長秘書

第6章 【錯綜していく感情】






咄嗟に身体を離し私を見据えるマコさんが何を考えているのかはわからない。
かなり動揺してる…?どうして…?




マコさん言ってくれたじゃないですか。
私のこと、大好きだって。
こうして飛んで来て落ち着くまで傍から離れないでいてくれたじゃない。
帰りたくないって我儘言えばその通りにしてくれる。




独り占めしたいってこんなに熱くなるのは初めてなの。




「正気……なの?」




驚いているのは何故…?
私からの求愛は迷惑ですか…?




「マコさんが欲しい……そう思うのはダメなの…?」




「美雨の人生壊したくない」




「どうしてそう思うの…?マコさんはマコさんだよ、ヤダ……離れたくない」




「それが最初で最後の我儘なの?バカね、そんな風に言わなくても私が離れられないよ、美雨から」




嬉しくてまた泣いちゃった。
溢れる雫を舐めて拭う。




「美雨の涙しょっぱい」




「マコさん好き……大好き」




「こら、煽りなさんな……」




「ギュッてして……」




「ん……」




華奢な腕で抱き締められてこんなに落ち着くことはない。
私の居場所はここだって思ってもいいですか…?




「結婚か………美雨にプロポーズされちゃった」




噛みしめるように言うマコさんは優しく微笑んでいる。
髪を撫でて肩を擦る。
ちゃんと言葉にして伝えれたから今は胸がいっぱいだ。



「明里さんに言うのはもう少しタイミング見ようか……今はまだ言う時じゃないのかも」




「そう………ですか」




明里さんのことはマコさんが一番良く知っている。
だから任せるべきだと思った。
身体を預けながら見つめ合う。




「だからもう少しだけ、2人だけの秘密に出来る?」




「はい…!」




この関係を続けれるなら何だっていい。
再び身体を離してきたマコさんは覗き込むように念押ししてくる。




「明里さん、こういうのめちゃくちゃ勘が鋭いからボロ出さないように気をつけるのよ?今以上に私に嫉妬しちゃダメ、本当は言いたくないけど明里さんの指示通りあの人にも抱かれなきゃいけない、他の…男にも」












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