優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第3章 校医、澤北優の内科検診
「じゃあ、胸の音聴くから、服まくってくれる?」
発された言葉から少しの間を置くことなく、「ごめんね」と言いつつ、看護師さんがわたしの体操着に手をかけた。
今日だけでも数十人という生徒の胸の音を聴かなくてはいけないから、急がないといけないのもわかるけれど……。
「あっ……」
まだ膨らみきらない胸と、それ以上に、無防備に晒された肌の痣を見られたくなくて、小さな声が出る。何事もないかのように振る舞いたかったが、動揺してしまった。
先生からの視線が恥ずかしい。
看護師さんが息を飲むのがわかる。
心臓の音が少し早くなるのを感じた。
医師は表情ひとつ変えずに、真剣な目をして聴診器を胸に当てていく。
発された言葉から少しの間を置くことなく、「ごめんね」と言いつつ、看護師さんがわたしの体操着に手をかけた。
今日だけでも数十人という生徒の胸の音を聴かなくてはいけないから、急がないといけないのもわかるけれど……。
「あっ……」
まだ膨らみきらない胸と、それ以上に、無防備に晒された肌の痣を見られたくなくて、小さな声が出る。何事もないかのように振る舞いたかったが、動揺してしまった。
先生からの視線が恥ずかしい。
看護師さんが息を飲むのがわかる。
心臓の音が少し早くなるのを感じた。
医師は表情ひとつ変えずに、真剣な目をして聴診器を胸に当てていく。