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優しく咲く春 〜先生とわたし〜

第3章 校医、澤北優の内科検診

「少し冷たいよ」

先生がそう言うと同時に、ヒヤッとしたジェルが、お腹の上の方に塗られる。冷たくて息が止まりそうになった。

「大丈夫、痛いことしないから力抜いて」

先生は、そういうと痣に沿ってそっと機械を滑らせる。

「うぅ……」

その感触の気持ち悪さに思わず声を漏らした。
モニターを真剣に見つめる先生の顔が怖い。
検査は数分で終わり、看護師さんが暖かいタオルでお腹についたジェルを拭き取った。

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