優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第13章 定期検診のお知らせ
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「服を選ぶ時は、似合うかどうかより、着たいかどうかだって」
「着たいか、どうか……」
「そう、服っていうのは、似合うって感じより、この服着たいって思うのを選んでいいって、ママが言ってた」
どう違うのか分からずにいると、いっちゃんがわたしの方を向いた。
「例えば、かわいい顔の子が似合うのは花柄とかレースのお洋服だったとして。でも、その子が本当に着たい服は、ボーイッシュな洋服だったら、それを着てもいいよねってこと。さっちゃんは、どんな服着たい? 好きな色とかさ」
「どんな服……そうだなぁ。花柄は好きだ。あと、パステルカラーみたいな色」
「そうそう、そうやって服を選ぶといいんだよ。着たい服を着た時、服が自分に合ってくるんだって」
「なるほど……」
わかったような、わからないような。
わたしたちはお店に入ってお洋服を見ながら、そんな話をしていた。
似合う服より、着たい服。
そんな合言葉を授けてくれるいっちゃんと、いっちゃんのお母さんは素敵だと思った。
「服を選ぶ時は、似合うかどうかより、着たいかどうかだって」
「着たいか、どうか……」
「そう、服っていうのは、似合うって感じより、この服着たいって思うのを選んでいいって、ママが言ってた」
どう違うのか分からずにいると、いっちゃんがわたしの方を向いた。
「例えば、かわいい顔の子が似合うのは花柄とかレースのお洋服だったとして。でも、その子が本当に着たい服は、ボーイッシュな洋服だったら、それを着てもいいよねってこと。さっちゃんは、どんな服着たい? 好きな色とかさ」
「どんな服……そうだなぁ。花柄は好きだ。あと、パステルカラーみたいな色」
「そうそう、そうやって服を選ぶといいんだよ。着たい服を着た時、服が自分に合ってくるんだって」
「なるほど……」
わかったような、わからないような。
わたしたちはお店に入ってお洋服を見ながら、そんな話をしていた。
似合う服より、着たい服。
そんな合言葉を授けてくれるいっちゃんと、いっちゃんのお母さんは素敵だと思った。