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「え？――――え？」


部屋に戻った恭志智は、軽くパニックだった。


期待していたユリ子の喘ぎ声ではなく完全に兄の爽志智の声だった…。


しかも、“もっと…”と、懇願する…濡れた声は、まるでエロDVDのマゾ男の声の様だった。


「いやいや…いやいや――――まさか、まさか…嘘…嘘だろ？」



しかも、兄の…絞り出したような濡れた声でねだった人物は……“ユーリ様”！？


恭志智の中で、ユリ子がエロDVDに出来てた女王様の“ユーリ様”と重なる。


笑顔で優しく…働き者のユリ子が…

SMの人気女王のユーリ様？！


ユリ子が、スタイルがいいのは知っている――――が、あんな…際どい服を着て鞭を振るうような…人では決してない！