🏠️家庭内恋愛💕
第9章 善意の行為
「――――希伊子さん…何か…あったのかい?一人でここに来るなんて…今までなかっただろう?」
「!――――……はい…」
久則の問いかけに、あからさまに焦りを見せた希伊子はうつむいてしまった。
「ここじゃぁ…なんだ――――いらっしゃい中でお茶でも飲もう」
「はい――――…」
肩を落としうつ向く希伊子に久則はなんだか嫌な予感がした。
「――――実は…」
お茶を出すと…希伊子はゆっくりだが話し出した。
それは、息子が希伊子に対しての酷いモラハラとパワハラの内容だった。
専業主婦である希伊子に対して、人として逸脱した行動に久則は目の前が真っ暗になった。
「“はいはい”と全て聞いていた私も…悪いんです。
子供が出来てからは――――…///セックスレスも重なって…もう女としては見てもらえず――――…今では、子供も私の事を…奴隷のように扱います…」
話を聞くと――――…、食事は別々…息子と子供と同じ食卓に着くことは許されておらず、残り物を食す日々が、もう5年も続いていると言う。
しかも、発言も許されないと言う…
それどころか――――――口答えした日には…「誰のおかげで飯くえてるんだ!稼いでいるのは俺だ!お前が俺に口答えするなどありえ無いだろう!何も出来ないクズ嫁の癖に!」
と、何時間も正座をさせられ…罵声を浴びせられたそうだ。