🏠️家庭内恋愛💕
第9章 善意の行為
それから、週に一度――――…希伊子は久則の家に来るようになった。
時には、お菓子を届け――――時には久則の好物であるカボチャの煮物を携え…。
希伊子は片道2時間の場所にちょくちょく顔を出すようになった…妻の遺品整理と言う名目のもと…。
「お義父さん――――こんにちは、今日はお魚の煮物を持ってきました!」
「おお、希伊子さん――――いらっしゃい」
その日は、魚の煮物を持参し希伊子がやってきた。
「しかし、毎回、毎回――――悪いねぇ」
「あ…いえ――――…これくらい…」
だいぶ慣れたとは言え…希伊子が一人で久則の家に帰省するのは違和感があった。
その日、久則は勇気を出してその違和感をぶつけることにした。