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🏠️家庭内恋愛💕

第10章 最終章・100年物語


地下に向かうと、神主である父親が待っていた。


「まず――――この着物に着替えなさい…、そして――――先に入るのは…柔太と柔牙だ…」



地下入り口では大きな扉があり…その先も階段があり地下へと続くのだと3人は思った。


「先に――――…僕たちが入るの?」


「あぁ…先に私と儀式を行うが――――…一通り説明と儀式が終わったらそ、そこの鈴を下から鳴らす、そうしたら加代子も入ってきなさい――――それまで、扉は開かないから…儀式が中断してしまう可能性があるからな……」


儀式の内容は神主である父親しか知りえず、3人はそれに従うことしか出来なかった。



「お母さん――――は?」


 加代子はこの場にいない母親が気になった。



「母さんは、儀式のサポート役だ。
 神主の血筋じゃないからな母さんは、残念だが儀式に参加することも、内容を知ることも出来ないんだ……。
 食事の世話を頑張ると言っていた。地下はもちろんだが、ここにも母さんは入られないんだ、食事は父さんが運ぶから、3人は儀式に集中するように…」


 先に入る柔太と柔牙は父親に渡された薄手の着物に着替えると、地下に続く扉の前に立った。


「じゃぁ、少し説明に手間取るかもしれないが――――…加代子はそこで鈴がなるまで待ちなさい。
 我々が入ったら自動的に鍵がかかるが、気にするな――――」


「――――はい…」


そう言うと、父親の持つ鍵で扉が開き――――…


先に、父親と男兄弟が地下へと降りていった。



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