🏠️家庭内恋愛💕
第6章 セーフルーム
高校から独り暮らしを始めた睦実の部屋に夏実が来るようになり――――…
夏実は徐々に、本来の自分を取り戻してきたが――――両親との溝は埋らず…
息が詰まりそうになると、こうやって睦実のアパートを訪ねていた。
しかも、夏実は睦実以外の男性を男性と見ることができなくなっていた…。
一種のストレス――――…
日常生活では、声や仕草、服装で「〇〇さん」と判断できるが…顔に靄がかかり…見えないのだ。
女性は分かるが――――…夏実と関わりない女性は男性同様顔に霧がかかり…見えない。
この症状は、引っ越してから現れ――――日に日に酷くなり…
今では、夏実は両親の顔がどちらも見えていない…。
この事実は…夏実と睦実しか知らない――――。