🕯️悪夢の神様🕯️
第21章 ラッキーガール
「皇輝さんが毎日、毎日…“可愛い、美人、結婚したい”って言うけど………目の下のクマとかパサパサの髪やお肌…どこをど~見て言っているのか私には理解できません…からかわれているとしか思えません」
そう言うと、皇輝さんはガッカリ顔になり「無自覚怖い」と、私の隣にならび歩きだした。
一緒な歩きながら――――私たちは沢山おしゃべりをした。
あの日…
実家から逃げるようにして…おばあちゃんの家に行って…
本当に良かった。
不安で怖くて――――震えていた私は…
もう…
いない――――…。
「未來ちゃん!行こう!」
おばあちゃんに助けてもらった…。
美希さんが受け入れてくれた…。
岳さんがサポートしてくれた…。
皇輝さんが――――未来を変えてくれた…。
皇輝さんが…悪夢から引っ張りあげてくれた…。
皇輝さんが…私を眠りにつかせてくれた――――…。
良かった…
本当に…
良かった。
私は――――「うん」とうなずき…彼の隣で笑った。
その笑顔で…皇輝さんが股間を押さえて内股で帰っていたなんて――――知らずに…。