🕯️悪夢の神様🕯️
第27章 【最終章】続く悪夢と現状維持
「ご馳走さまでした――――…金、ここに置いときます!旨かったっす」
「お?まいど――――ありがとね!あんちゃん!」
ラーメン屋の店主は気さくで話しかけやすい、いい人だった。
その人が――――“復讐コンサルタント”に依頼し…路上ライブしていたあの若い男性を…殺害した。
あれは事故だった――――…
たが、意図的に引き起こされた事故だった…。
しかも――――“復讐コンサルタント”が…動いていた…。
俺は、店を出ると――――花やビールなど備えられている事故現場に足を向けた。
ビールにワイン、お菓子に…ぬいぐるみ…
若い男性アーティストの死と言うことで…可愛らしいお供え物も多かった。
その中に…
小さな天使の置物が目に止まった。
「最悪――――復活したのか?あの…変態レズ野郎…」
俺は、気合いを入れ直し――――…
その場を後にした。
【完】
「ねぇ…私の神様を……早く手に入れないと――――あの野蛮人が…彼女を汚してしまう…」
「大丈夫だよ――――…彼女は、まだ…清いままだ…」
明るいオフィスから見下ろす景色は…絶景だった。
人が小さく見え、車が蟻のよえに列を作り…規則正しく動いている。
「悪夢を見続ける…彼女は…まさに――――…“悪夢の神様”だ……
100%予知夢の的中率……だが、あの男は…それをねじ曲げられるらしい…」
「神の言葉を――――曲げるとは…罪深い…それに――――彼女の隣はアイツには相応しくない!」
すっかり…悪夢の神に見せられている…黒羽は苦虫を噛み潰した顔で…
資料として提出された、松原 皇輝(まつばら こうき)の写真を握りつぶす。
あれから…2年…
“復讐コンサルタント”は…業務を再開し始める――――…。
「新しいオフィスも決まったことだし…戸次――――…小さな依頼から始めようか?」
「はい――――…社長」
【続く……?】