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ぼっち─選択はあなたと共に─

第3章 帰らずの洞窟【選択1】

「待って! 私も一緒に連れてって!」

 ヒカリはゼノの後を追いかけた。

「お待ちください、ヒカル様!」

 しかしすぐにヤクモに止められる。

「このまま入るのは危険すぎます。まずは助っ人を呼んでから……」
「それじゃ、間に合わないかもしれない!」
「!」
「お願い、ヤクモさん! 私、彼女を助けたいの!」
「ヒカル様……」

 ヒカリは洞窟に入るなら今しかないと思った。一度入って出られない洞窟なら、尚更早く彼女を見つけないといけない。

「あんたたちの面倒は見ないけど、松明くらいは貸してやってもいいでやんすよ」

 するとコルが松明をヒカリに渡してきた。

「あ、ありがとう……コルさん」

 その様子を見て、ゼノはフッと鼻で笑う。

「その助っ人ってのは、あんたよりも強いのか?」
「……っ……」
「ごちゃごちゃ言わずに、あんたが全力で守ればいいんじゃね?」

 ゼノにそう言われてヤクモは悔しい顔をしながらも、決意した表情をした。

「……わかりました、行きましょう」
「ヤクモさん……! わがまま言ってごめんね、ありがとう……!」
「ヒカル様、絶対に私のそばを離れないでください」
「うん!」

 ヤクモはコルから貰った松明に火をつけた。
 ぼんやりと周りが見えるようになる。

「ワンワン!」

 ヒカリのあとを白い犬もついてくる。



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