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先輩!彼氏にしてください!

第9章 青春の文化祭




食堂にて。



自分で作ったお弁当を食べながら、チラと隣の空席を見た。





あの日から1週間ほど経ったわけだけど、


谷川くんは私に付き纏ったり、急に襲ってきたりしなくなり、生徒会で会う時も、確実に私のことを避けるようになった。




「……はあ………」


「これまたふかーーい溜め息だねー」


「…………ごめん」



麻理の言葉に小さな声で返すと、麻理は軽くニヤリとしながら頬杖をついた。



「………今日も後輩くん、来ないね」


「まぁ……飽きたんじゃないの」


「気にしてないふりしちゃって」




クククと笑う麻理をぼんやりと眺める。


おっしゃる通り、気にしていないふりをしながらもめちゃくちゃ気にしてる。




「えっ…ちょっとそんな涙目にならないでよ、ごめんて」


「っ……涙目なんかになってない」



何がいけなかったんだろう。


素直にならずに、『バカ』とか言ったから?


嫌だとかキモチワルイとか散々言ったくせに、また私からキスしたりしたから?


何をどう思われたのか分からない。


とにかく、何ヶ月も朝から晩までしつこく付き纏っていた人が途端にいなくなると……




「寂しいんでしょ」


「………………」



図星なことを麻理に言われて押し黙る。


あんなに早く離れてくれって思ってたのに…


本当ひどい有様だ。



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