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「……抜いて、やろうか？」



・・・・・・・・・は？

蒼空の、突飛なセリフに、僕は我が耳を疑った。


「なんか、多分…俺にも少しは責任ありそうだし、サービスして……」
「な、な、何言ってん？！むぐっ！」


ま、また・・・

蒼空の唇が、話し中で無防備だった僕の唇に覆い被さる。


「んぅ〜〜〜〜！むんむっ〜〜………ん……」

じたばたして、逃れようとしたものの……
さっきのキスよりさらに強く、激しく、吸い込むような接吻。

（い…息が……できな………く、くるし……）

ぽんっ★と音を立てて、蒼空の唇が一旦離れた。
酸欠になりかけた僕は条件反射的に息を吸い込む。

ぷ、ぷはっ！すぅ〜〜…

そのスキを逃さないように、再び蒼空が唇を重ねてきて…思わず僕は身構えた。

けど。

「ぅん？……う…ん………はあっ…むんん……」

今度は優しく、唇を唇で甘噛みされて…
僕が何か話そうとするタイミングで、間髪入れずに彼は、舌を入れてきて、僕の舌に絡みついてきた。

（……あ…また……力が抜けて………）

最初のキスの時よりも、僕を味わうように色々な動きで舌を絡めて……僕を弄ぶ。


「はぁ……ぅ、ん……ふぅ〜…ん……ん・・・」

声を出すつもりは無いのに、漏れるように、溢れ出てくる。

（あぁ…な、なんだ…これ……？）

唇に唇を重ね、ずらしたり、ねじ込んで来たり…
かと思えばすっ…と離れて、また被さって。


ジィん…ジィん……じいぃ〜…ん………

背中の後ろの辺りがじんわりと痺れてきて……
その痺れはだんだん全身に広がっていき……
同時に股間が、熱くなって脈を打ちいきり勃つ。


僕は、キスだけで。
身体が熱くなるのを…初めて体験した。

（な、何だろう？
……手や脚まで、じんわり痺れてきて……それなのに……怖くない？）



「良い表情してるぜ？優希。
感じてくれたみたいだな……」


　荒々しいキスをした当人が、優しい眼をして僕を見ている……。

その蒼空の顔を、僕はこのままずっと見ていたいと……ぼんやりとした頭の中でそう思った。