
仔犬のすてっぷ
第12章 すてっぷ・あっぷ (注:性的表現アリ〼)
そう、なんだ・・・。
数年前、大好きだった女の子と身体の関係を持ちそうになった時……
彼女の身体やアソコを見ても全く反応してくれなかった僕の、アレが・・・。
さっきの、ジェットコースターみたいなお姫様抱っこをされた時から、存在を主張し始めて。
今も、ジンジン熱くなったまま。
勃起……していた。
「え、えっと…あの、その、つまり、なんだろ……だから……」
「うーん…な、何に反応してるんだ?
俺、色っぽいポーズでも、したか?」
うっふ〜ん…♡
グラビアアイドルさながらのポーズを、蒼空が決めながら投げキッスする様が僕の頭の中を過り……
「………ぷっ!」
思わず吹き出してしまう。
「おい。今、なーんか…妙なモン想像しただろ?」
声のトーンを1オクターブ下げて目を三角形にして、蒼空が僕の目をじっ…と見る。
あっはーん♡♡
今の目と声のまま、グラビアアイドルみたいな悩殺ポーズを取る彼を想像してしまい・・・
「ぷ…くくっ……あははははっ☆」
僕はお腹を抱えて笑いだしてしまった。
「な、何がそんなに可笑しいんだ?」
自分の身体をアチラコチラと点検し、最後には鼻血が出ていないかと、鼻の下に手を当てる蒼空には悪いけど、連想したものがあまりにツボにハマッてしまったため、なかなか笑いを止められない。
「あ、あ〜…く、苦し…い、は、はははははっ」
「なんか…悔しいぞ?」
う〜…と犬が唸るような声を出し、蒼空が恨めしそうに僕を睨む。
「………それにしても、優希のソレ。笑っているに治まらねえって……(汗)」
普通なら、集中力が切れると元気が無くなって大人しくなるはずなのに、僕のソレは至って元気なままで・・・。
「こ、こんな事…今までなかったのに……」
さっきまでのジェットコースター抱っこにまだ身体が興奮状態だから?
…それとも………
蒼空に、見られてるから?
