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仔犬のすてっぷ

第2章 出会い



「……俺、おかしいんかな?
美人なら、好みなら、男とか、女とかあんま関係無いって前から思っててさ………」


・・・じ、ジェンダー問題?!
この状況で、襲いかけた相手に、聞く事かい?
そんなの、今、話しに出したらただの言い訳にしかならないんだけど。 


「……だから、僕を襲った事は、自分にとっては、正常でした…って言いたいんだ?」

 じと〜っ…と、僕は軽蔑の眼差しで相手を見据える。


「……ほんとうに悪かったって!頼むから、機嫌直してくれよ〜…参ったなぁ…」

 バツが悪そうに頭をゴリゴリ掻いて、苦笑いしている彼を見ても、あまり反省しているようには見えない。

・・・だけど、これで少しだけ話はしやすくなったかもしれない…か。

 このまま僕がヘソ曲げていても、何も変わらないし……


まあ、いい。それに乗っかってあげるよ。


(…許したわけじゃないからね……)

 心の中でそう呟くと、僕は話題を投げかけた。




「……ところで、いくつか聞きたいんだけどさ…
まず、キミ。名前は?」



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