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「最近、体が変わっていってるって解る。 力が奥の方から湧いて、戸惑う事がある」


明かりを消したベッドの中で、琥牙がぽつりと話してくる。
夜の静寂を邪魔しない小さな声で、それは私に問いかけてきている様子はない。


「けど、何でかな。 それを嫌がってる自分もいる。 ……夢をみるんだ。 そのままでいいって。 じゃないとおれはおれで無くなるって、知らない人がそう言ってくる」


「…………」


「真弥、寝たの？」


私の知らない彼。

それはまるで底無しの闇みたいな可能性もあるんだって、そんな事を考えたら体が震えた。


「………おやすみ」


プツッと明かりが消えて、それきり琥牙は何も話さなかった。