ぼんやりお姉さんと狼少年
第44章 おねだりは露天風呂で*
「ふぁ」
一旦戒めから解かれた感覚がしたので、息を吐きかけて、それをまた呑み込んだ。
片足の膝の裏を支えられたと思ったら、秘裂を潜った中指が膣口に触れる。
そのあとに、薬指と一緒に中へと入ってくのが目に入った。
「あぁんッ」
ビクリと体を震わせて思わず声が出てしまったけど、彼は何も言わない。
鈎状に曲げられたそれらが、内部の性感帯を迷わず見つけて、細かな動きで粘膜を撫でていく。
「それっ……だめぇ……ッ…」
小さな快楽の火花をいくつも散らされたみたいに、点けられるたびに腰が浮きそうになり、そのたびに私の片足の、膝の間にある指に肌が食い込む。
実際、お湯の浮力のせいで容易にお尻が上がり、そしたらますますその部分を強く擦り付けることになる。
「クリトリスに触ったら、ここも腫れてくるからすぐ分かるよね……大人しくして? ちゃんと両方してあげるから」
余った親指が肉芽の根元の辺りに触れて、そこは言うまでもなく、直接的な刺激を運んでくる。
芯を持ったそれを軽く擦りあげられる、否応なしに反応する体と声を我慢して、噛んでる指の痛覚さえも忘れるほどに。
「ふんぅ……ッんぅんッン…んんくンンンッ」
「これ、お仕置になってるのかな。 ご褒美みたいだよね…嬉しそうに締め付けてるし」
絶え間なく私を責める彼の動きはあくまでも優しい。
同じ力で、同じタイミングで、ただそれが自分の一番弱いところなだけ。