え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第4章 ターキー国
「雑貨屋はございませんが、生活日用品店はございます」
「うん、まあ、雑貨屋ね」
チョットの案内で、国王邸から徒歩10分にある、日用品店に向かった。
「ねえ、あんたお金持ってるの?」
「お金はございませんが、物は買えます」
「なにそれ、副大臣の権限かなんか?」
「いえ、私が現金を持ち歩くと、物盗り専門の乱暴者に狙われる可能性があります」
「まあ、強盗ね。じゃあ、どうやって買うの?」
「皆さん、私の顔を知ってますから、私が買ったものを用紙に書いて、指紋を押します。それを店の人が役所に提出すると、国から支払われます。もちろん私の給料から引かれますが」
「よし、チョット。今月は我慢しなさい」
店につくと、光邦の買い物がはじまる。
動物の皮を加工して作ったショルダーバッグ、鏡石で作られた手鏡、メイク落としのようなもの。
そこそこの値段で、チョットはホッと胸を撫でおろす。
店を出ると、光邦は建物の隙間に入り込む。そして、10分ほどして光邦はノーメークの素顔で出て来た。
「チョット、行くわよ」
「は?」光邦の顔を見て、いくつも「?」を頭に浮かべる。
「はじゃねぇ。私よ、疲れた顔の私よ」
「?」
「わかってるくせに、不思議そうな顔するな!」
「うん、まあ、雑貨屋ね」
チョットの案内で、国王邸から徒歩10分にある、日用品店に向かった。
「ねえ、あんたお金持ってるの?」
「お金はございませんが、物は買えます」
「なにそれ、副大臣の権限かなんか?」
「いえ、私が現金を持ち歩くと、物盗り専門の乱暴者に狙われる可能性があります」
「まあ、強盗ね。じゃあ、どうやって買うの?」
「皆さん、私の顔を知ってますから、私が買ったものを用紙に書いて、指紋を押します。それを店の人が役所に提出すると、国から支払われます。もちろん私の給料から引かれますが」
「よし、チョット。今月は我慢しなさい」
店につくと、光邦の買い物がはじまる。
動物の皮を加工して作ったショルダーバッグ、鏡石で作られた手鏡、メイク落としのようなもの。
そこそこの値段で、チョットはホッと胸を撫でおろす。
店を出ると、光邦は建物の隙間に入り込む。そして、10分ほどして光邦はノーメークの素顔で出て来た。
「チョット、行くわよ」
「は?」光邦の顔を見て、いくつも「?」を頭に浮かべる。
「はじゃねぇ。私よ、疲れた顔の私よ」
「?」
「わかってるくせに、不思議そうな顔するな!」