え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?
第5章 勇者光邦
金の剣と金のミノを持ったチョットは、また兵士に見付からないように、身を潜めやがらジャングルを抜けていった。
草原を抜け、山を越え、ターキー国に到着。
その頃、光邦は、殺風景なチョットの事務所で冷たいドリンクで喉を潤していた。
「昨日からここに一泊させてもらってるけど……絶対に事故物件借りてるよね。勝手に本が落ちたり、室内で話し声したり」
前日、国王邸から出て買い物をしてから、チョットの事務所に泊まった光邦。机と本棚、ベッドしかない事務所で怪奇現象を浴びながら一夜を過ごした。
そこに、ゼェゼェと息を切らしながら、チョットが戻ってきた。
「おかえり、ご苦労さま」と光邦が出迎える。
「アーナル様、いや、光邦。もう、こんなキツいことさせないで下さい」
「なんか、カチンときたけど……いや、あの溜池に武器放り込んだら、おっさんが出て、正直に言ったら武器三本くれるだろうから、一本あなたが使って、一本売ったらお金になると思ってさ」
「正直に言ったら、正直に言ったものしかくれませんでした。だから、二回放り込んできて、金の剣もらいました」
「あらま、そうなの? でも、朝一番に出て、よく数時間で帰ってこれたわね」
草原を抜け、山を越え、ターキー国に到着。
その頃、光邦は、殺風景なチョットの事務所で冷たいドリンクで喉を潤していた。
「昨日からここに一泊させてもらってるけど……絶対に事故物件借りてるよね。勝手に本が落ちたり、室内で話し声したり」
前日、国王邸から出て買い物をしてから、チョットの事務所に泊まった光邦。机と本棚、ベッドしかない事務所で怪奇現象を浴びながら一夜を過ごした。
そこに、ゼェゼェと息を切らしながら、チョットが戻ってきた。
「おかえり、ご苦労さま」と光邦が出迎える。
「アーナル様、いや、光邦。もう、こんなキツいことさせないで下さい」
「なんか、カチンときたけど……いや、あの溜池に武器放り込んだら、おっさんが出て、正直に言ったら武器三本くれるだろうから、一本あなたが使って、一本売ったらお金になると思ってさ」
「正直に言ったら、正直に言ったものしかくれませんでした。だから、二回放り込んできて、金の剣もらいました」
「あらま、そうなの? でも、朝一番に出て、よく数時間で帰ってこれたわね」