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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第6章 トリセンナシ国

森の奥へと進み、四首の蛇や、沼地に擬態する怪物等に出会しながらも、ようやく目的地にたどり着いた。

「たしかに近いけど、なんかハードだったわ」

「はい、近いんですが、魔物や凶暴な生物が多いんです。ですから、トリセンナシ国の国を仕切る壁が、3メートルほどの厚さのある硬い土壁となっております」

目の前には、濃い土色の大きな壁がそびえ立つ。

「まあ、私の国でいうコンクリートね。で、ここで勇者を倒すの?」

「命のやり取りだけは、控えたいのです。勝負をするなら、心から負けを認めさせるほどの屈辱を与えたいのですが……」

木造の入り口らしいところにきた。

外には、鎧に身を包んだ、門番らしき人物がいる。

「あら、どうしましょ。交渉したら開けてくれるかしら?」

「私は顔が知られてます。光邦はアーナル様の顔をされてないので大丈夫かなと」

「私がいくの? なんか、緊張するわね」

渋々、光邦は門番の元へ……。

「どうも~、こんにちは」

門番はグッと光邦を睨む。

「誰だ?」

「旅の者なんだけどさぁ、道に迷って人に聞いたら、ここに村があるって聞いたのよ。休ませてくれない?」

「宇宙人か?」

「ん~、まあ、あなたから見たらそうかも」

「ならば、いくつか質問をせねばなるまい」

「えー、なんか面倒くさいわね」



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