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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第6章 トリセンナシ国

カウンターがある受付のようなところで、チョットがたずねる。

「私はターキー国副大臣のチョットである。只今戦争中だが、今は争いなしで折り入って大臣と副大臣にお話しがあります」

すると受付にいる、ボタンのない、水色のスーツのようなものを着た、男性らしき人物が、かしこまりましたと背後にある筒のようなものに口をつけた。

「ターキー国から副大臣のチョット氏が大臣と副大臣に話があると、1階の受付に来られておりますが……」

一通り言うと、次は耳を近付ける。

「3階の会議室まで起こし下さいと申しております。あそこにある上下運搬機にお乗り下さい」

光邦は思った。

「ここまで文明が盛んで、なんで社内電話があれよ」



エレベーターらしきものに乗り、二人は3階へ移動。

「あの奥ですね。会議室て書いてます」

「なんか、緊張してきたわね」

扉の前に立ち、チョットは爪の先でコツコツと叩くと、「ヴォオーーー」とおたけびを上げた。

すると中から、「ブィエーー」と声が返ってきた。

「中に入っていいそうです」

「待て待て待て待て!」と光邦が止める。

「なんでしょう?」

「今の雄叫びのキャッチボールはなんだ?」

「真摯な礼儀作法ですが」

「あかん、ここでは当たり前に考えたらアカン。受け止めんとやってられへん」と光邦は自分に言い聞かせた。

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