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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第9章 ナナミー国

「しかも、残ったのが俺とアーナルとは……」デンブは敵として前にいるアーナルに目を向けず、ずっと俯いていた。いずれは戦わなければならない相手が、自分の彼女であることを受け入れられなかった。

アーナルも、なかなか目を向けられない。

「どうするのデンブ……私と戦うの?」

デンブは舌打ちをすると、腕のブレスレットをはずし、「今は休戦だ。慌てることはない」とテーブルに置いた。
光邦はそんな二人を、細い目で見つめる。

「てかさぁ、千代……いや、ここではデンブか。デンブもアーナルちゃんもさぁ、ちょっと試してみない?」

「なにを試すんだ?」とデンブ。

光邦は、ふふんと鼻を膨らまし、それを話した。








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