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エースは、ただ1人だけ。

第2章 新学期

私、佐藤綾乃。

この春から高校1年生。
通う学校は、地元では有名の偏差値が1番高い
蘭州高等学校。
実は勉強しか出来ない取り柄のない子が私です。

地元で仲の良かった優希は、部活の進学で地方の学校に行っちゃったから、実質友達は0人に近い。
むしろ0人。。。

「さー!!友達作るぞ〜っと!」

ドンっ!!!

背中に誰かの肘がぶつかった

この力の強さは。。。

「ちょっと!!咲也!!痛んだけどっ!」

咲也に決まってる。

「あっ居たの?チビ。こんな道路の真ん中に突っ立っていられると通行人の邪魔なんだけど」

「通れるでしょ?てかチビなのは一言余計だし!!」

本当毎度嫌味っぽく言ってくるし
チビになりたくて、なってるわけじゃないわい。。

「あっはははっ、本当犬と猿だよね綾ちゃんと咲は」

この優しい笑い方は真央ーーーーっ!

「聞いてよ!真央!咲也が朝から私の事邪魔扱いするんだよ」

「はっ、お前、現に邪魔してんだろがっ」

「そうなの?全然邪魔じゃないよ、綾ちゃんっ♡
今日も相変わらず可愛いね」

「やっ⸝⸝⸝⸝!も〜朝からやめてよ」

実は真央は私の事初恋の人。

でも皆は知らない。内緒というか幼馴染だからって思われてそうで言えない自分もいるんだよね。

「てか、蓮どこだよ」

あ〜また恒例の遅刻ね。
蓮は昔からの遅刻魔なのです。

「新学期から遅刻はやばいだろアイツ」

「咲也こそ遅刻しないで行くところ偉いじゃんっ!私はてっきり咲也も遅刻するのかと思ったよっ」

「お前は早く学校に行けよ、チビ。遅刻すんぞ歩くの遅いんだし。」

なっ。。またチビ呼ばわりしてー!

「じゃあ、綾ちゃん、俺と先行こうよ」

ぎゅっ

えっ?

「ん?どうかした?綾ちゃん」

えーーーー??
ど、どうかしたって
い、今手繋いでる??

真顔の咲也と私

「は?真央お前どうした?」

「そ、そ、そうだよ、真央どうしたの?いきなり手繋いできて」

「え?ダメだった?俺綾ちゃんの事ずっと好きだったから高校生になったからもういいかなって」

……

はっ、はっ、はいっーーーー???

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