
この夏、君に溺れた
第3章 先生の部屋へ居候
「先生?」
少しだけ後ろを向くと、先生の顔が近い。
「気をつけて行け。」
そしてぎゅうっと、抱き締める力が強くなる。
「は、はい。」
男の人に、こんなに強く抱きしめられるなんて。
脳みその中がパンクしそうになる。
余韻に浸っていると、先生の体が私から離れた。
後ろを向くと、小さく手を振ってくれている。
「行ってきます。」
「行ってらっさい。」
家族みたいな挨拶を交わし、私は先生の部屋を後にした。
先生の家から駅までは、10分くらい。
塾は駅から歩いて、5分程の場所にあった。
本当は電車なんて使わなくても、先生の家から歩いて行ける距離。
でもそういう設定にしないと、それこそ怪しまれる。
お母さんから貰った電車代は、申し訳ないけれど、お小遣いにしようっと。
「芽依!遅い!」
「ごめんごめん。」
同じ授業を受ける友達は、とっくに教室へと入っていた。
少しだけ後ろを向くと、先生の顔が近い。
「気をつけて行け。」
そしてぎゅうっと、抱き締める力が強くなる。
「は、はい。」
男の人に、こんなに強く抱きしめられるなんて。
脳みその中がパンクしそうになる。
余韻に浸っていると、先生の体が私から離れた。
後ろを向くと、小さく手を振ってくれている。
「行ってきます。」
「行ってらっさい。」
家族みたいな挨拶を交わし、私は先生の部屋を後にした。
先生の家から駅までは、10分くらい。
塾は駅から歩いて、5分程の場所にあった。
本当は電車なんて使わなくても、先生の家から歩いて行ける距離。
でもそういう設定にしないと、それこそ怪しまれる。
お母さんから貰った電車代は、申し訳ないけれど、お小遣いにしようっと。
「芽依!遅い!」
「ごめんごめん。」
同じ授業を受ける友達は、とっくに教室へと入っていた。
