双龍の嫁
第4章 双龍の嫁
「さっきのは良かったぞ。 尻穴にずっぽりと咥え込んだまま、ヒクヒクと悶える女陰から淫水を飛沫かせて乱れる様子は。 私は放蕩な女が好きだと言っただろう?」
そんな風龍の甘言に顔が熱くなるのを感じながら、あふれそうな情動の容量をせき止めるかのように、わたしは時おり口を引きむすんでいました。
その際に腰を引き、獣のように何度も前進してくる衝撃を和らげようとしました。
「ふ……そんな可愛い抵抗をしても無駄だ。 昨晩の─────……先ほどに負けずとも劣らない、私がお前に植え付けた味を忘れたわけではあるまい」
そう言いながら、中の剛直がじりじりと肉壁を舐るような動きに変わりました。
膨張しきった男根が腟内拡張を繰り返し、そんな風に動かれると、確かに昨日に抱かれたような、頭の中まで真っ白になるほどの強制的な高まりを思い出してしまいました。
ずっ、ずちゅうう……。
「私の形になってきたな」
開かれたわたしの足先が揺れています。
風龍が床に膝をつけて上体を起こし、わたしは横向きのまま腰を浮かせた結合行為です。
ぐっと両の腰を引き寄せられ、わたしの胸の下の辺り。 そこにかろうじて布が絡まっていた、着物がますますはだけていきます。
絶え間なく塗り広げられる愛液が蜜口を穿っている夫自身に媚びるように絡んで、ねっとりと掻き回されていきます。
深い交わりの体勢のために、否が応でもその尖端がわたしの奥を通過するたびに着実にこじ開けてきていました。
「やぁ…あんっ!!んぐぅっ!…ンん、あぁっ」
そしてとうとうずぷずぷっ、と剛直の先が奥の奥に埋められたとき、喉から絞り出た嬌声とともに自分の視界が着物の切れ端のごとく朱に染まり、わたしの足先がピンと伸びました。
「抜いて欲しいか」
そう問われ、白痴のように目を見開き荒く息を吐きながらわたしは頷きました。
このまま乱され続けられたらどうなってしまうのだろう。 そう思ったにもかかわらず、わたしは途切れ途切れに小さく呟いていました。
「あぁ…いやっ、抜いて…もっ、と…もっと……下さいっ…だめっ、また…わた…やっ、わからなっっ」
風龍はなにも言わず、その代わりに、埋めたまま小刻みに私を揺らし始めました。
そうやって性感を誘うような動きでわたしの体を、そしてすぼまろうとする心を開いていきます。