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騎士様は私のボディーガード

第11章 騎士様、ボディーガードです!

そんなっ……。
話してわかる人ならあんなことしないっ!
二人で話し合うなんて無理だ……



「まあ君は真面目に頑張ってくれる子だからね。もし誰にも相談できず困っているなら、私に言いなさい。じっくり話を聞いてあげようじゃないか」



そう言うと社長は私の肩に手を置きながら、何か含みのあるような笑みを浮かべた。
私は本能的に「関わっちゃいけない」と思った。



「し、失礼しますっ……」



私は社長に頭を下げると、すぐに事務所を出た。
心臓がバクバクする。
悔しくて、涙が出そうになった。



「美桜ちゃん」

「……ひっ!」



その時、建物の影からザッと現れた人物にいきなり手首を掴まれた。



「美桜ちゃん、送ってあげようか」

「……っ!」



それは伊藤さんだった。
もう今日は会わないと思ってたのに、こんなところで待ち伏せしてたなんてっ……!



「やめてくださいっ……離してください!」



振りほどこうにもすごい力で、逃げれない。



「なんで? 送るだけだよ? ああ、君の部屋にはもう近づかないから安心して」

「……っ……」




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