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騎士様は私のボディーガード

第13章 騎士様、抱いてください♡

それから広瀬さんは村上さんと一緒に、労働基準監督署の窓口へと向かった。私も着いていこうとしたけど、スカートを切られているため、今日はシリウスとアパートに帰ることにした。
朝比奈さんが車でアパートまで送ってくれる。



「しかし驚いたよ、シリウスが本当に異世界から現れるなんて」



朝比奈さんが運転席から話しかけてくる。



「ああ、俺も驚いたよ、まさかこっちの世界にも魔術師がいたなんてな」

「えっ? 魔術師っ?」



私はどういうこと?っと、シリウスの顔を見た。



「カナメのことな」

「……乙姫社長が、魔術師!?」



シリウスの言う『カナメ』とは、乙姫コーポレーションの社長の名前だ。



「ははっ、魔術師ではないと思いますよ。まあ、似たような力は持ってると思いますが」



そういえば前に朝比奈さんがうちのアパートに来た時に、それっぽいことを言っていた。



「美桜さん、あれから社長に話したんですよ。社長の力で、なんとかシリウスのいる異世界に行けないかって」

「!」

「実はミオの声が届く前に、金色に光る鳥が鏡から現れたんだ。そしたらカナメの姿が鏡に写った。ミオを守れるのは君しかいないって言われて……次の瞬間、ミオの助けを求める声が聴こえたんだ」



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