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お話の続きは異世界で

第19章 拒絶を繰り返して

考えを巡らせていて―――

周りを見ていなかったせいもある。

キュゥウゥ 

小動物の鳴き声のような音がして、はっと顔を上げる。

「え?何?」

「悪いね。ブレーキの効きがイマイチでさ」

男の人がははっと笑いながら謝る。

「さぁ、お待たせしました。ようやく着いたよ」

「ああ、やっとか」

カエルの安堵の声と、キュウキュウと鳴るブレーキ音が重なり、何だか笑ってしまう。

「何でぇ」

「ううん。何だろ。何かほのぼのしちゃって」

「お前さんは…呑気ってーか…全くよぉ」

「さあさあ、降りてくださいよ。到着でーす」

男の人の明るい声に、思わずカエルと顔を見合わせた。

「…んじゃまぁ…行くかい?」

「……そだね」

両手で頬をぱちんと叩き、うん、気合注入。

荷台から這い出ると、タイル張りのように綺麗に舗装された道路に降り立った。

「ここがママの店だよ」

男の人が指し示した店を見て、感嘆の声が自然にこぼれた。


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