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黒蜥蜴──テレビドラマとヌードモデル──

第3章 裸を期待します

長広舌に退屈しないように、カメラは[剥製たち]の後ろをゆっくりと回る。

魅惑的なバックヌード群の間から、気絶寸前のヒロインの姿を垣間見せるのである。

裸のお尻もいいけどスコートのお尻もいい。アンダースコートを覗きこむのも、まあいい。

実際の撮影ではカメラの移動するスピードと台詞のテンポがなかなか合わず、立ちポーズの3人が不動でいる緊張の時間、
ヒロインがスコートの中を覗きこまれる羞恥の時間は予想以上に長かったのだ。


そこまではよかったのに、ドラマは急につまらなくなった。

シナリオが変わっていた。

次のシーンは、工房のような場所にヒロイン一行が入ってくるところになった。

薬品のビンや手術道具、そして解剖台?を暗示的に見せたあとで、

黒蜥蜴が美少女に、身体を検分するから下着まで全部脱ぐように命じる。

さらに、自分で脱がないなら、すぐにさっきの水槽で死なせてしまうと脅す。

いずれにせよ剥製にされる運命なのだが、
もはや判断力さえも麻痺した少女は本能で死を先伸ばしにしたくて、みずからウェアを脱ぎ始める。
(いつの間にか縄は解かれていたわけね)

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