扉を開けて AN
第8章 もう少しだけ
それでもそろそろ来るだろう、と立ち上がりかけた時
まーくんの名前が聞こえて来て
俺はそのまま固まった
「それにしても 相葉キャプテン、いつまで朝練休むのかなぁ」
「来週からウインターカップの二次予選始まるのにな。
やっぱキャプテン居ないと困るよな
てか、何で朝練来ないの?帰りは来てるんだから
ケガや体調不良じゃないって事だろ?」
「お前知らないの?何か同じクラスの人にケガさせちゃって
毎日送り迎えしてるんだって」
「マジ?じゃあその人のケガが治るまで
ずっと来ないって事?いつ治るんだろう?」
「ホントは今週から練習時間の延長する筈が
それも相葉キャプテンが出来ない、っていってるらしいよ。
今そのことで先生とも話してるんだって」
「マジか~・・・今度の試合 大丈夫かなぁ」
1年生らしき生徒たちは
俺に気づかず後ろを通り過ぎて行く