扉を開けて AN
第23章 誕生日プレゼント
「誕生日おめでとう、これプレゼント」
「わぁ、ありがとう」
俺の“残らない”プレゼントはハンドクリームのセット
バイトもしてない高校生だから 金額的には大したこと無いものだけど
包みを開けたカンナは 可愛いとかいい匂いとか嬉しそうにしてくれて
俺の心もほっこり暖まる
いつも明るくニコニコしてるカンナだけど
その日は特に燥いでた気がする
駅から家まで送る道すがら
「あのね、もう一つ、プレゼントお願いしても良い?」
「え?・・うん、俺に出来る事なら」
「もし嫌じゃなければ 手を繋いで歩きたいなぁ、って」
「え?あ?手? えっと・・別に、てゆーか、勿論。
勿論嫌じゃないよ」