扉を開けて AN
第26章 ホントの気持ち
「え・・・」
そんな事を言われるとは思ってなかった俺は
また 言葉を失い固まってしまった
俺がカンナちゃんの事を見てた、だなんて
何で知ってるんだろ
何て言おうか
迷い迷って再び目を伏せると
ブルっとスマートウォッチが振動した
反射的にチラッと見ると
カンナちゃんからのLINEがポップアップされてて
こんな時なのに?って思ったけど
いや、こんな時だからこそか
「あ・・ごめん。ちょ、ちょっと待って・・」
翔ちゃんの表情を気にしながらも
ポケットからスマホを出してLINEの内容を確認する