扉を開けて AN
第26章 ホントの気持ち
眉毛を下げて 情けない笑顔を見せるけど
俺は本当にそう思う
それに、きっとカンナちゃんも翔ちゃんのそういうところも含めて
好きになったんだと思う
「あのさ、翔ちゃんと一緒に居る時のカンナちゃんは
いつも楽しそうですごく可愛く見えたよ
それこそ、恋する女の子の顔してた
だけど、いずれ別れる時が来るのをわかってたから
好きじゃない、って自分に言い聞かせてたんじゃないかな」
「もしも智くんの言う通りだとしたら・・・
俺はカンナに酷い事したのかも」
「翔ちゃん、そうじゃないよ
最後まで気づかなくて良かったんだよ
だから最後までカンナちゃんは翔ちゃんの彼女で居られた
もしも途中で翔くんが気付いてたら
きっとそこで終わってたでしょ」