
刑事とJK
第15章 徒然シゲ
―――――――――――
「嘉山じゃん、何ボーッとしてんだ?」
「藤野さん…」
シゲは売店の前で座っていた
「働き者のお前が、珍しいな」
藤野は持っていたガムを口に放り込んだ
「先輩と…ケンカしました…。僕から先輩のところを離れて…」
シゲは地面に目をやったまま話した
「斉藤か?ああーいつかそんな日が来る気がしてた。
お前はすっげー頑張ってあいつに付いてってたと思うぜ?」
「ほんとですか?」
藤野は笑った
「ああ、まぁまた落ち着いたら戻ってやれよ」
「嫌です。あっちが泣き言言うまで僕は戻りません」
「厳しいな」
ははっと笑って、藤野は仕事に戻った
シゲは、ただすることもなくずっと座っていた
