
刑事とJK
第16章 海物語
「あたしも背中に塗ってほしいんだけど…」
津森は人差し指を唇に当てながら、ゆうひたちの方へやって来た
そして、斉藤を挟んでゆうひと反対側に座った
「手が届かないから…お願いしてもいいかしら、斉藤?」
胸が斉藤の腕に当たる
「ぇ…いや…あのょ…///」
ゆうひは焦った
斉藤が津森さんにべったり触るとこなんて見ていられない…!!
『あたし、もうちょっと塗ってほしい…///』
ゆうひはガチの半泣き顔で斉藤の側に寄った
「あたし、焼けたくないから先に塗ってちょうだい」
「…いや…なんで…オレ…?///」
周りにはギャラリーが集まっている
「両手に華とかふざけんなよ斉藤…」
「その場所変われよ斉藤…」
怨みのこもった声が耳に入る
斉藤は二人の肩に手を置いた
「シゲに塗ってもらえ、な?」
そう言って海の方へ歩いて行ってしまった
ゆうひと津森はがっくり
『もうシゲでいいや…塗って』
「えっ、嫌そうな言い方…
でも喜んで♪」
「じゃあ仕方ないし、あたしはゆうひちゃんに塗ってもらおうかな」
『…はーい』
