
刑事とJK
第18章 姉です♪
「一度だけ、見たことがあるわ」
真理子はゆうひを座らせた
「とてもしっかりしていて、正貴も全く逆らえなかったわね…、まさか正貴の好きだった人があの子だったなんてね」
『……』
「そういえば、彼女、ゆうひちゃんに似てるわね」
ゆうひは驚いた
『それ、藤野さんも言ってました…
何が似てるんですか…?』
「ん~、なんだろ?
別に顔が似てるわけでも、声が似てるわけでもないんだけどねぇ…」
真理子はゆうひを上から下まで何度も眺めた
「わかんないわ…」
『そうですか…』
ゆうひはチラッと時計を見た
『え、4時!!??
しまった、今日はバイト早かったんだ…
急にごめんなさい、
おいとまさせてもらいます!!』
ゆうひはバタバタと荷物をまとめた
「若いって大変ね」
『真理子さん、ありがとうございました。斉藤にもよろしく伝えといて下さい!!』
ゆうひは走って行った
真理子は紅茶を注いで飲んだ
「好き、ねぇ…」
ゆうひちゃん、あたしは好きにもいろいろあると思うわよ?
友達と恋人への好きは別物、それはもちろんだと思うけど…
恋人を好きという気持ちも
人によっていろいろあると思うの…
だから、まあ…
「諦めないでね♪」
真理子はふふっと笑った
