
刑事とJK
第19章 西の白虎、東の青龍
「ちょっと聞いてよ正貴~!!
"リジェクト"のライブのチケット無くしちゃったのよおぉ~!!」
「……」
「無視しないでよ~!!」
真理子は斉藤の肩を揺すった
「やめねぇかクソババア!!!」
机をダンっと叩き、真理子を睨む
「えっぐ…えっぐ…だってえぇえ~!!」
「うっせぇっつってんだ!!
だいたい、なんでお前がここに来んだよ!?」
「へ…?ここって?」
「刑事科だああ!!!!」
―――――――――――
真理子は椅子に足を組んで座り、鼻歌を歌いながら爪の手入れをしている
「せ、先輩…誰ですかあのかわいい方は…///」
「愛人か、答えろ斉藤」
「黙れてめぇら、たかって来んじゃねえ!!」
斉藤は仕事になかなか集中できなかった
いらいらする…
さっさと帰れよ真理子の奴…!!
オレが見ていることに気付いて、真理子はガラス越しに手を振ってきた
「ああうぜー」
斉藤は頭を抱えて後ろにもたれた
「それで、誰なんだあの美女は?///」
吉川が興奮して聞いてくる
「あんなババアでよかったらお前にやるよ。ってか持ち帰ってくれ」
「ほんとかよ!?
じゃあちょっと行ってくるぜ///」
吉川は部屋から出て真理子に近づいた
その様子を斉藤とシゲは見ていた
…何かしゃべってるな…
と思ったら吉川の顔面にパンチが飛び出した
吉川は鼻血を出しながら倒れた
「ああ!!吉川先輩…!!」
シゲは吉川を引きずって連れ帰ってきた
その後も何人かが真理子に喋りかけ(話の内容はわからないが)、皆顔面パンチを食らった
