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刑事とJK

第22章 お前が教えてくれた

「今俺に近づいたらこのボタンを押すぞ?」



「んなもん、はったりだ」



「何でそう断言できる?
前はデパートを崩してやっただろ?」


「……」


確かに、小泉がこんなはったりを使うとは思えない


そして小泉は取ってつけたように言った


「あの子、ゆうひちゃん?
スッゴく甘い味がしたよ、ごちそうさま♪」


「…!!!」


「落ち着け斉藤!!」


藤野は、今にも小泉に飛び掛かろうとしている斉藤の腕を掴んだ


「君は冷静だねぇ」


小泉はうんうんと頷いた



「で、用件はなんだ?」


藤野は尋ねた



「率直に言うと、斉藤に死んでもらいたいんだけどね。
その前にちょっとお遊びしようと思ってさ」


「遊び?」


小泉はニヤッと笑った


「二人いるからなぁ、よし、これとこれにしよう」


小泉は起爆スイッチとは別の装置を取り出し、パチ、パチっとスイッチを入れた


「今から30分後に、この工場に仕掛けた爆弾のうち、2つが爆発する」



!!



「白いコードを切れば爆発は防げるから、斉藤以外の二人はそれを探してコードを切ってこい、ちなみにこの階にはないからね」


「なっ…」


「安心して。その爆弾自体は俺がこのスイッチを押すための合図でしかないから、威力はしょぼいよ」


「……」



「ほらほら、もうあと29分しかないよ?」


「嘉山、行くぞ」


「はい…」



藤野とシゲは走って行った


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