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刑事とJK

第25章 サプライズパーティー



しかし、いくら待っても斉藤は帰って来なかった


「…遅いなぁ、もう8時になっちまうぞ?」



「嘉山、一回電話しろ」


「あ、はい」



シゲは斉藤に電話した



《何だ?》


「先輩今何してるんすか?」


《書類整理だ。》


「えっ…」


《なかなか終わんなくてなー…、シゲ、お袋さん大丈夫だったか?》


「先輩っ…」


ひとりで仕事してたなんて…

しかも人を疑うことなく…


な、なんて純粋な人なんだ…!!

「先輩、書類整理は明日僕が全部やりますから、もう仕事切り上げてくださーい!!」


シゲは半泣きで言った


《え…ほんとか?
んじゃそろそろ帰るかな?》



「はい、はい、そうしてください!!でわっ!!」



シゲはボタンを押した


「斉藤、何してたって?」


「残った仕事、ひとりで片付けてたって…
僕がついた嘘を完全に信じてましたあぁ~」


シゲは地面でおいおいと嘆いた

『と、とりあえず今から帰って来るんだし、待ってようよ』


ゆうひはシゲの背中を撫でた



「うん、そうだね…ありがとうゆうひちゃん」



―――――――――――



30分後



玄関のほうで物音が聞こえた



「帰って来た!!」


「電気消せー、スタンバイ!!」



小声で合図を送る





斉藤は鍵を開け、部屋に入って来た


電気をつける


パチ






「ハッピーバースデー!!!!!」



パンパンとクラッカーが鳴り、皆おめでとうと口々に言った



「えっ…」



斉藤は呆然としている


真ん中には大きなケーキ

窓に掛かった画用紙は"お誕生日おめでとう"と書いてある


斉藤はハッとなった



「今日…誰かの誕生日なのか!!??」







「はぁ!!??」


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