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刑事とJK

第26章 副担任



斉藤はゴホンッと咳ばらいをして、もう一度しゃべり始めた


「オレの専攻はオールマイティだ、何でも聞いてくれ」


嘘つけ!!


体育くらいだろ!!



「そう長くはみんなと一緒にいられねぇが、よろしくな!!」



パチパチと拍手が鳴る



あたしもつられて拍手したけど、今はそんなことより、もっと聞きたいことがある…!!


チャイムが鳴り、斉藤は一旦職員室に戻りに行った



しめた、今がチャンス、と勢いよく廊下に飛び出したが時すでに遅し…



斉藤の回りには女子という女子が、二重にも三重にもなっていた






うわーん、お前らあたしの斉藤にたかるなぁ~


仕方なく教室に戻った



―――――――――――



1限目は数学だった


黒板の前にはハゲた先生がいて、斉藤は教室の後ろに立っている


ああ、ラッキー…


あたし、クラスの女子の誰よりも斉藤に近い




ゆうひは斉藤に視線を送り、紙をこっそり手渡した


斉藤は紙を見る



[何で学校にいるの?]



斉藤はしばらく黙っていたが、口を開いた


「ん?丹羽、どこがわからねぇって?」


そう言って、斉藤はゆうひの机の横にしゃがんだ


「ああ、これか、これはこうしてな…?」


と独り言を言いながら、ゆうひのノートに文字を書いていった


汚い字だったが、なんとか読めた



[捜査]



『…どういうことですか?』


ゆうひは生徒を演じた


「んっとなぁ、この36ってあんだろ…?」


[刑事科に依頼が来た。ストーカー犯人探し]


『ああ、なるほど。わかりました、ありがとうございます』



「どういたしまして」





仕事で来てるってわけね…


じゃああんまり口は出さないでおこう



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