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刑事とJK

第31章 体育祭



―――――――――――


そして迎えた体育祭初日…




斉藤…なかなか来ないなぁ



開会式まであと少ししか時間がない


たくさんの人が行き交いする校門あたりで、ゆうひは待っていた



「え、誰あれ?」


「怖っ」


「や、でもちょっとカッコイイかも」



ゆうひは周りがざわついたので背伸びをして見た





いかついグラサン


真っ黒のスーツ


黒光りする靴






…斉藤でした…



ゆうひは手で顔を押さえた



あたしの馬鹿…


ちゃんと変装してくるように言っとけば良かった…


いや、してる。
確かに、あれがまさか副担任の斉藤先生だとは誰も思うまい



でも、あんたそれ、どこのマフィアですか…?



斉藤はあたしに気づいて近づいてきた




やだ…恥ずかし過ぎる…




「おうゆうひ、久しぶりだな」

『正貴叔父さん、お久しぶりです…』



あくまでここでは叔父と姪っ子だからね




しかし、周りの空気は確実に引いていた




「あの怖そうな人、ゆうひちゃんの叔父さんなんだって…」


「へーえ…丹羽の…」







『ま、正貴叔父さん!!
もうすぐ開会式だから、テントの方へ行こう!!』


「はいはい、…にしても暑いな…脱いでいいか?」



『全部脱いじゃダメだからね!!』



「んなことするかよ!!」



斉藤はスーツを脱いでカッターになった


腕を捲ると、またカッコイイ…


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